▲▽▲電気幹線の工事は面倒▲▽▲
設備はともかく電気幹線の交換が必要と言われても、電気の線は全て天井裏、壁の後ろ、床下、スラブ貫通の場合もある。
面倒くさい話になりそうだと直感して、せいぜい次の内装工事の機会にでも、と思うのはごく普通の感覚です。。
実際それでも構わない。(遅すぎなければ。)構わない時間の余裕を持つためにも、早めの分散修繕計画をお勧めしている。
とはいえ、電気業者に相談をすると、断線調査をして、断線箇所がないから大丈夫という可能性が高い。
ここに、技術者と所有者の考え方の違いがある。
技術者が、問題がなければ交換する必要がない、と考えるのは、それが所有者の利益と考えてのこと。
しかし所有者側としては、
1 電気配線の断線調査を頻繁に行わない
2 問題が出る時期が、他の工事と重なると大変
3 テナント専有部等は工事ができるタイミングが限られている。
だから、早めに手をつけておきたいのだ。
▲▽▲電気幹線更新にあたり検討すべき事▲▽▲
- 建物全体の今後の十分な電気容量確保及び配線の設計と図面作成
- どこが更新済みでどこが古いかの継続的な管理
- 内装工事の際に、毎回確実に必要な事をしてもら得るよう指示または手配
それぞれを、誰が責任を持って行うか、これをまず決めること。
1 は、当然建物の電気設計施工に慣れた電気工事業者に依頼すべきです。
内装工事の下請けしか経験がない電気工事屋では、3相を知らない場合があるから要注意。
2と3 は、管理会社がいれば管理会社に任せられるが、管理会社の担当者でできることなら、オーナーにもできる。と言うことで、自分でもできます。
テナント専有部の配線は、テナント入居時にはできないため、空きビルでない限り分散して行う。
従って、自主管理等で自分でマネジメントをする場合は、
・管理用の図面を作成してもらう、
・各室内装工事時に必要な指示書・仕様書を作成してもらう。
(別の業者が行う場合も想定して)
を建物幹線交換の業者にお願いをしておくと、その後が楽になる。
▲▽▲所有者の最重要な仕事はマネジメント▲▽▲
ビル・マンションの所有者は、管理を自分で行うこともできるが、管理が仕事ではなく、管理をマネジメントすることが本来一番重要な役割です。
そこで、建物が古くなると欠かせない電気幹線・設備の更新、を無理なく成功させるために必要なマネジメントをご紹介しました。
分散修繕相談で、個別の相談にも応じています。こちらもご利用ください。