ビルオの江本です。
ここのところ、KYB社の
地震などによる建物の揺れを抑える免震・制振用オイルダンパー装置の
検査データ改ざん問題が、発覚して騒ぎを引き起こしています。
具体的には、大臣認定仕様と異なる材質のピストン、パッキン、塗料を使用していたという。
免震・制振用オイルダンパー装置は、特に免震の場合躯体下に挿入し、
躯体と一体となり、地震時の揺れを吸収する装置です。
パッキン、塗料はともかく、ピストンが信頼できないとなると、問題です。
しかもこのオイルダンパー装置は、官公庁や病院や観光施設といった、
下手な耐震補強で見た目を悪くしたくないけれど、
人が集まるから耐震対策が必須、かつ公共等予算がふんだんに取れる建物で
好んで使われていましたから、
まあ、問題は軽くありません。
しかし、偽造問題は、度々起こりますね。。。
▲▽▲ 日本の耐震系ビジネスの問題
江本はビル・マンションは100年持つよ、として、
建物設備の延命更新の重要さを強調していますが、
旧耐震基準建築については、
早くから旧耐震基準建物でも、
耐震診断も無理に受ける必要はないと言っています。
それは、震災を甘く見ているのでは決してなく、
理由は、「耐震診断」の「信頼性」が低いからです。
新耐震基準建築物の方も、新耐震基準建だから大丈夫ということはなく、
構造計算の偽造問題も、姉歯事件に代表されるように何度も出ていますが、
そんなのは氷山の一角です。
結局、問題は、大震災対策を、
単なる「恐怖商法」に変える業者がおり、
それをチェックできない建築業界の甘さがある。
「地震対策」と言う葵の紋章を手に入れて、
ちょっと怠けすぎましたね。
「耐震診断」「免震・制振」を言う業者のその言葉の信頼性が、
仕組みとしてどれだけ担保できるか、が
最初から「無い」ので、こうした事件が起こることは想像難くなく、
だから江本は、長い目で見て通用しない
現在の「恐怖商法」ビジネスに、個人が乗る必要はないと考えてきました。
問題は、業者だけではなく、「恐怖商法」に簡単に踊る日本人の甘えもあり、
根深いので、個人レベルでは付き合わないのが一番利口です。
▲▽▲ 自分の個別判断を信じよう
本来あるべきは、
そうした恐怖商法ビジネスに踊るのではなく、
個別判断で、所有ビル・マンションの
建物の形状や見た目の「硬固さ」、立地条件を考慮して、
リスクを判断することです。
とはいえ困ったことに、本来そのアドバイスをもらうべき専門業者の方が、
旧耐震基準=建替、または耐震補強
で凝り固まって、個別判断ができないため、難しいのですが。。。
難しいですが、
自分の所有するビル・マンションを
掛け替えのないオンリーワンの存在として、
個別の判断が最もできるのは、所有者ですから、
そこは、自分の判断を信じましょう。
▲▽▲ 判断力を向上する基礎的な考えを
さて、来週のセミナー準備の
資料を作成していますが、
相変わらず気がつくと細かい説明が増えては、
ボリュームが多くなりすぎるとよくない、と我にかえり
方向修正が続いています。。。
築50年クラス建物に必要な工事例を
紹介すれば良い、と言われればそれまでですが、
やはりビルオは、
それを考えるための基礎となる考えも伝えたいので、
最低でも、簡潔でも、
・修繕と延命更新の違い、
・建築と設備の違い、
・設備寿命の判断の仕方
・設備の重要度/優先順位の考え方
・現在のトレンド
・資金を捻出するための築古経営のポイント
もざっと伝えたい・・と欲を張っています。
ご興味がありましたら、お気軽にお問い合わせ・お申し込みをください。
▲▽▲ セミナーのご紹介
セミナータイトル:
分散修繕で築50年の壁を乗り越える
サブタイトル;ビル・マンション100年時代に向けて・・・
対象: 築30年以上中小ビル・マンション所有者様
内容:
1建物設備インフラ設備の延命更新とは
外壁の大規模修繕ではない!建物の使用に欠かせない電気・給排水・防水・事故防止に必要なこと
2無理のない30年分散修繕の計画
無理のない分散修繕計画と資金確保のための築古賃貸マーケティング、費用削減他、建物設備専門業者の選び方
講師;株式会社ビルオ 代表取締役 江本真弓
費用:無料
日時;平成30年
10月23日(火) 15:00- 17:00
11月06日(火) 18:30- 20:30
11月19日(月) 13:30- 15:30
場所;渋谷区渋谷1-17-1 TOC第二ビル (部屋番号はお申し込み確認後にご連絡をいたします。)
お申し込み; 当メールに返信もしくは
お申し込みフォームにて https://form.run/@builo-s